私は稽古にいらした方がご自分に合ったお茶に出会うために、
少しでも手助けをできればと思っています。
 主婦の方、仕事をお持ちの方。 現代は、どなたも大変お忙しいことと思います。
私自身、主人の仕事を手伝う兼業主婦ですので、時間がどれほど貴重かよくわかります。
日々の忙しさについつい 流される毎日です。

 でも、忙しさの中で工面した和室での稽古というのは、たいへん心安らぐひと時です。
いくらでも時間があった若い頃よりも、ずっと密度の高いお茶の時間が過ごせているように感じます。
いつも忙しい方ほど、2週間に1度でも、1ヶ月に1度でも、静かに座るひとときは貴重だと思います。

そこから何かを見つけようとか、何かの為にとか、たいそうな理屈はひとまず置いておいて、
「只、湯を沸かし、茶をたてて飲むばかり也。」を実践してみてください。
きっと、理屈ぬきでほっとすると思います。

 興味のある方、宜しかったらメールでも電話でも(昼は留守が多いです。)けっこうですので、
お気軽にご連絡ください。  お待ち致しております。
                         TEL:052(935)9339     メール

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 お茶の経験のない友達に、
「水曜日は稽古日で一日家にいるから、お茶飲みに来ない?お菓子もあるわよ。」
とお誘いすると、
「抹茶は好きだけど、作法がわからなくて、他の稽古の方たちといっしょだと恥ずかしいから・・・」
と言う返事がよくかえってきます。

  主人のお客様に抹茶をお出しすると、
「抹茶は好きですが、無作法で・・」 と戸惑う方が、ほとんどです。
戸惑われないまでも、「作法、わからんでなあ。」という 前置きが付きます。
 ほっとしていただこうと思ってお出ししたのに、かえって気をつかっていただく事になってしまいます。
これは、どういう事でしょう。  この尾張は、昔から抹茶文化が盛んな地で、
普通の家に遊びに行って「お茶でも」って言うと抹茶がでてくるような風土があったはずです。

抹茶をお出しして、好きではないという方には、あまりお会いしたことがないように思います。
  気をつかってくださった方が何人かあったとしても、
  抹茶好きの人が結構多いと思うのですが・・
  「コーヒーは好きだけれど、飲み方がわからないから。」
  と言って断わられる方はいないのに。

抹茶って可哀想だと思います。 好かれているのに敬遠されるなんて・・・


  何年か前、直接はお茶に関係のない、壮年の男性の団体に、
呈茶をさせていただいた事がありましたが、ほとんどの方が、作法など気になさらずに、
言わば「自分流」で、自然においしそうにお茶を飲んでくださいました。
 その時、その自然なお姿に接し、それまでの自分は作法にしばられて、
それが「お茶を習う」ということだと勘違いしていたような気がしました。

 お茶の流派は沢山あって、それぞれ細かな作法が違っています。
だから、どれが「正解」という訳ではないのでしょう。
茶碗を右へまわそうが、左へまわそうが、右足で立とうが、左足で立とうが、
どちらも「まちがい」ではないと思います。
 作法には道理があるので、まったく作法を無視してはお茶は成り立たないと思いますが、
基本的には、同席する他の方々に不快な思いをさせず、和やかに、
そして自分もおいしくお茶を頂く事ができれば、
それでいいのではないのでしょうか。

 私は、たまたま裏千家にご縁があってそれを学んでいるので、やはり自分の流派が好きだし
いろいろと他よりいいなあと思うところはありますけれど・・

 只、湯を沸かし茶をたてて、仏に供え、人にも施し、我も飲む。

 そんな風にお茶をずっと続けていきたいと思っています。
お茶の時だけではなく、普段から謙虚で、いつも他人を思いやる心を持つ人間になりたいものです。
 大変難しい事なので一生かかって少しでも近づければと思いますが、
人一倍俗人の私には遠い道のりです。

でも、いつかは本当にそういう人になりたいと願っています。

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